インターネット電子顕微鏡の理科教育現場への導入に成功

いつでも・どこでも・だれでも利用できる電子顕微鏡システムの研究開発

2003.12.11


独立行政法人物質・材料研究機構

NIMSナノマテリアル研究所は、文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクール指定校の協力により、インターネットを介して遠隔操作・観察・分析等を行える電子顕微鏡遠隔操作システムの高等学校への導入に成功した。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) ナノマテリアル研究所の古屋 一夫 ディレクターらのグループは、文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクール (略称 : SSH) 指定校の協力により、インターネットを介して遠隔操作・観察・分析等を行うことのできる電子顕微鏡遠隔操作システム「インターネット電子顕微鏡」の高等学校への導入に成功した。
これまでは、日本科学未来館 (東京・お台場) との間で本システムの接続試験を行い、試験運用で多くのデータを取得してきたが、今回、SSH指定校2校に本システムを設置し、運用を開始することとなった。
これは、研究機関が所有する最先端の研究設備を、インターネットを介して一般のパソコン端末から遠隔操作できるもので、教育現場への運用は今回が初めてとなる。教育現場での運用が開始されたことは、科学技術教育全般に大きなインパクトを与え、理科教育・研究分野においても非常に有用であると期待される。
現在は、日本科学未来館とSSH指定校2校での運営であるが、この2校を皮切りに、今後全国の教育機関・研究機関に導入する予定である。