構造材料研究拠点 第1回シンポジウム開催

「構造材料研究に期待するもの - 構造材料研究拠点が果たすべきもの」

2015.03.09
(2015.03.17 更新)


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2015年3月9日 (月) に、東京都千代田区の一橋講堂において、「構造材料研究に期待するもの - 構造材料研究拠点が果たすべきもの」と題し、拠点キックオフにあたる第1回のシンポジウムを開催しました。

本シンポジウムには、約100に及ぶ様々な分野の機関や企業から260名余の参加者が集い、始めに潮田資勝理事長が開催の挨拶を兼ねて開催趣旨と拠点の目的や運営を説明、続いて文部科学省大臣官房 (研究振興局担当) の安藤慶明氏から来賓としてのご挨拶を頂きました。

招待講演として京都大学の宮川豊章教授から「分子構造から土木構造まで」と題したインフラ維持管理の視点からの土木と材料の技術融合の必要性に関し総合的なご講演を頂いた後、各分野の有識者として、鉄鋼分野からは新日鐵住金 (株) の菅野良一フェローが「鋼構造と鉄鋼材料の発展ならびに構造材料研究への期待」、土木建設分野から清水建設 (株) の兼光知巳上席研究員が「建築の可能性を拡げる構造材料への期待」、エネルギー重工分野から (株) 東芝 電力システム社の久保貴博部長が「将来の火力発電機器用材料の方向性」、複合材料分野から東レ (株) の遠藤真所長が「炭素繊維複合材料の期待と課題」と題し、夫々の分野における技術的な現状や将来の課題・開発動向、その中での構造材料研究開発の在り方についてお話頂きました。さらに特別講演として、東京大学の鈴木俊夫名誉教授が「構造材料研究拠点への期待 - マテリアルズインテグレーションの視点から - 」と題し、高度な材料計算科学の位置づけと重要性について説明され、拠点への期待を込めた忌憚のないアドバイスを述べられました。

以上に対して、構造材料研究拠点の長井寿拠点長が「構造材料研究拠点の目指すもの」と題し、拠点を中心とした今後の中長期的な国策としての研究開発の進め方に関する所信を表明し、最後に室町英治理事の挨拶を持って閉会致しました。

多くの参加者の皆様は各講演者の熱のこもったお話に、ほとんど席を離れること無く、最後まで熱心に聞き入っておられ、関心の高さが示されました。