表面プラズモンを利用したフルカラーフィルタの開発に成功

ナノ加工技術が生み出すナノフォトニックデバイス

2009.03.26


独立行政法人物質・材料研究機構

NIMS、ナノテクノロジー融合支援センターは、株式会社豊田中央研究と共同で、表面プラズモンを利用した表面プラズモンを利用したフルカラーフィルタの開発に成功した。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) ナノテクノロジー融合支援センター (センター長 : 潮田 資勝) の池田 直樹 主任エンジニアらの研究グループは、株式会社豊田中央研究所 (代表取締役所長 : 斎藤 卓) と共同で、表面プラズモンを利用したフルカラーフィルタの開発に成功した。

本研究では、可視光全領域で表面プラズモン共鳴が得られる金属材料としてアルミニウムを採用することで、電子線リソグラフィ法と反応性イオンエッチング法によりナノスケールの高精度な周期的なホールアレイを形成することが可能になり、単色性・透過率に優れた赤・橙・黄・緑・青の5色のカラーフィルタの開発に成功した。

本カラーフィルタは、ガラスや半導体基板のみならずフレキシブルな透明フィルム上にも作製可能であることから、将来の超高解像ディスプレイやイメージセンサへの応用が期待でき、また、発光ダイオード内に組みこむことで光取り出し効率の飛躍的向上が期待される。

「プレス資料中の図: 作製した表面プラズモンカラーフィルタの電子顕微鏡像 (左) と透過光像 (右)」の画像

プレス資料中の図: 作製した表面プラズモンカラーフィルタの電子顕微鏡像 (左) と透過光像 (右)