一つのクリープ試験が、開始から40年を突破 !

世界第2位、国内初の40年超のクリープ変形データを取得

2009.06.16


独立行政法人物質・材料研究機構

昭和44年6月18日に開始したクリープ試験が、平成21年6月18日に試験開始から40年が経過し、クリープ試験時間が約348,310時間 (正午時点) に到達する。

概要

  1. 独立行政法人 物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) は、中期計画における知的基盤の充実に向けた取り組みの一環として、クリープデータシートプロジェクトを実施している。この度、昭和44年6月18日に開始したクリープ試験が、平成21年6月18日に試験開始から40年が経過し、クリープ試験時間が約348,310時間 (正午時点) に到達する。
  2. ドイツ、ジーメンス社で2000年に中止したクリープ試験が、これまでに世界中で報告されている最長のクリープ変形データであり、試験時間は 356,463時間である。300,000時間を超える長時間クリープ変形データはドイツで他に3件が報告されているが、当機構が取得した40年のクリープ変形データは、世界第2位の長時間クリープ変形データとなる。当機構は、300,000時間を超えるクリープ破断データをすでに3点取得しており、11本のクリープ試験が30万時間を超え、世界最長を目指し、現在も継続中である。
  3. 試験片はボイラー及び圧力容器用炭素鋼鋼板 (JIS G3103, SB480) から採取した0.3%炭素鋼であり、クリープ試験条件は温度が400℃、応力は294MPaである。

「プレス資料中の図1: 0.3%炭素鋼の40年クリープ変形データ」の画像

プレス資料中の図1: 0.3%炭素鋼の40年クリープ変形データ