磁場で駆動する形状記憶効果のメカニズムを初めて解明

大出力アクチュエーターの実用化に向けた新展開 !

2010.04.27


国立大学法人 広島大学
国立大学法人 東北大学
独立行政法人物質・材料研究機構
学校法人 東北学院大学

広島大学大学院理学研究科、東北大学電気通信研究所、NIMS、東北大学多元物質科学研究所、東北学院大学工学研究科の研究グループは、強磁性形状記憶合金が示す構造相転移のメカニズムを初めて解明した。

概要

広島大学大学院理学研究科の木村 昭夫 准教授と同研究科大学院生の叶 茂、東北大学電気通信研究所の白井 正文 教授および三浦 良雄 助教、物質・材料研究機構 (NIMS) の小林 啓介 特別研究員および上田 茂典 研究員、東北大学多元物質科学研究所の貝沼 亮介 教授、東北学院大学工学研究科の鹿又 武 教授を中心とする研究グループは、大型放射光施設SPring-8の硬X線光電子分光と第一原理計算という理論的手法を用いて、強磁性形状記憶合金が示す構造相転移のメカニズムを初めて解明しました。この成果により、強磁性形状記憶合金をベースとした次世代アクチュエーターの物質設計への大きな方針が示されることが期待されます。

「プレス資料中の図3 Ni2Mn1-xSn1-xの高温側 (立方晶) および低温側 (マルテンサイト層) の結晶の構造。」の画像

プレス資料中の図3 Ni2Mn1-xSn1-xの高温側 (立方晶) および低温側 (マルテンサイト層) の結晶の構造。



本研究は、科学研究費補助金と東北大学電気通信研究所共同プロジェクトの助成を受けて実施されました。また、本研究成果は米国の科学雑誌フィジカル・レビュー・レターズ『Physical Review Letters』 (4月30日号) に掲載されるに先立ち、オンライン版 (4月26日付け) に掲載されます。 (米国時間)