天然ガスを含む新鉱物『千葉石』
天然ガスハイドレートと相似な構造を有するシリカクラスレート鉱物
2011.02.16
独立行政法人物質・材料研究機構
独立行政法人産業技術総合研究所
千葉県立中央博物館
国立大学法人東北大学 大学院理学研究科・総合学術博物館
NIMSとAISTは、千葉県立中央博物館、東北大学、アマチュア研究家らと共同で、千葉県内で採取された鉱物が新鉱物であることを突き止め、『千葉石』と命名した。
概要
独立行政法人物質・材料研究機構の門馬 綱一 研究員と独立行政法人産業技術総合研究所の池田 拓史 主任研究員は、千葉県立中央博物館、国立大学法人東北大学、アマチュア研究家の西久保 勝己 氏、本間 千舟 氏、結晶形態研究者の高田 雅介 氏と共同で、千葉県内で採取された鉱物が新鉱物であることを突き止め、『千葉石』と命名した。千葉石は、ケイ素原子と酸素原子から構成された『かご』状の結晶構造を持ち、『かご』の内部にはメタンなどの分子が閉じ込められている。この結晶構造は、同じく『かご』状の構造を持つ天然ガスハイドレート中の水分子を、ケイ素と酸素で置き換えた構造に相当し、主成分にメタンを含む鉱物としては世界で2例目の発見である。本研究成果は日本時間の2月16日午前1時に英国の科学誌Nature Communications電子版に掲載される。
掲載論文
New silica clathrate minerals that are isostructural with natural gas hydrates
Koichi Momma, Takuji Ikeda, Katsumi Nishikubo, Naoki Takahashi, Chibune Honma, Masayuki Takada, Yoshihiro Furukawa, Toshiro Nagase and Yasuhiro Kudoh
Nature Communications電子版 (日本時間2月16日1:00掲載)
Koichi Momma, Takuji Ikeda, Katsumi Nishikubo, Naoki Takahashi, Chibune Honma, Masayuki Takada, Yoshihiro Furukawa, Toshiro Nagase and Yasuhiro Kudoh
Nature Communications電子版 (日本時間2月16日1:00掲載)
関連ファイル・リンク