クリープ試験データの世界最長記録を更新 !

14,853日間に及ぶクリープ変形データを取得

2011.02.24


独立行政法人物質・材料研究機構

NIMSが昭和44年6月19日に開始したクリープ試験が、平成23年2月27日に試験開始からの総試験日数が14,853日間に到達し、世界最長クリープ試験データの記録を更新した。

概要

  1. 独立行政法人 物質・材料研究機構 (理事長 : 潮田 資勝) は、中期計画における知的基盤の充実に向けた取り組みの一環として、クリープデータシートプロジェクトを実施している。
    この度、昭和44年6月19日に開始したクリープ試験が、平成23年2月27日に試験開始からの総試験日数が14,853日間に到達し、世界最長クリープ試験データの記録を更新する見込みである。現在、世界最長のクリープ試験データとして、ギネス記録への登録を申請中である。
  2. ドイツ、ジーメンス社で2000年に中止したクリープ試験が、これまでに世界中で報告されている最長のクリープ変形データであり、試験時間は356,463時間である。356,463時間は14,852日と15時間に相当し、当機構が取得する14,853日間のクリープ変形データは、長時間クリープ変形データの世界最長記録を更新する。300,000時間を超える長時間クリープ変形データはドイツで他に3件が報告されているが、当機構は、300,000時間を超えるクリープ破断データをすでに4点取得しており、8本のクリープ試験が30万時間を超え、現在も継続中である。
  3. 試験片はボイラー及び圧力容器用炭素鋼鋼板 (JIS G3103, SB480) から採取した0.3%炭素鋼であり、クリープ試験条件は温度が400℃、応力は294MPaである。

「プレス資料中の図1: 世界最長記録を更新する見込みのクリープ変形データ (0.3%炭素鋼)」の画像

プレス資料中の図1: 世界最長記録を更新する見込みのクリープ変形データ (0.3%炭素鋼)