世界最高性能の量子ドットもつれ光子源の開発

遠距離量子通信の実用化に向けて大きく前進

2013.07.29


独立行政法人物質・材料研究機構
国立大学法人北海道大学

NIMSの先端フォトニクス材料ユニット黒田 隆主幹研究員、間野 高明主任研究員らは、北海道大学、仏ツルーズ大学との共同で、半導体量子ドットを独自手法で改良し、ドットの形を等方的にすることで、世界最高性能の量子もつれ光子源の開発に成功した。

概要

NIMS先端フォトニクス材料ユニットの黒田 隆主幹研究員、間野 高明主任研究員らは、北海道大学、仏ツルーズ大学との共同で、半導体量子ドットを独自手法で改良し、ドットの形を等方的にすることで、世界最高性能の量子もつれ光子源の開発に成功した。これまでの光源とは異なり、付加的な信号選別 (ポストセレクション) を必要とせず、きわめて優れた量子もつれあいの特性を持つ。本研究成果により、従来不可能であった量子情報通信の遠距離化を可能とした。本成果は米国の学術誌 Physical Review B 速報欄に7月19日にオンライン公開され、Editor's Suggestion (注目論文) に選ばれた。

「プレス資料中の図: 楕円形の量子ドットから発する光子は、もつれないが (左図) 、三角形状の量子ドットから発する光子は量子的にもつれあう (右図)」の画像

プレス資料中の図: 楕円形の量子ドットから発する光子は、もつれないが (左図) 、三角形状の量子ドットから発する光子は量子的にもつれあう (右図)