NIMS発 第2号参考物質

標準物質等の認証及び配布のお知らせ

2007.04.10


独立行政法人物質・材料研究機構

NIMSの知的財産特別委員会、国際標準化小委員会は、燃料電池材料センターのアジャヤン・ビヌー主任研究員が開発した「カーボンナノケージ」をNIMS発 参考物質第2号として頒布を開始することを決定した。

概要

「(約20〜25mg)」の画像

(約20〜25mg)


  1. 独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄、以下「NIMS」) 知的財産特別委員会 (委員長 : 理事 北川 正樹) 国際標準化小委員会 (委員長 : 緒形 俊夫) は、燃料電池材料センター (センター長 : 西村 睦) ナノイオニクス材料グループのアジャヤン・ビヌー 主任研究員が開発した、カーボンナノケージを機構発参考物質第2号として頒布を開始することとしました。
  2. NIMS「参考物質」の認証基準
    1. 特定の処理によって、特定の振る舞いが再現性良く得られる。=定められた方法により特性値が必要な精度で得られる。
    2. 利用法が明確にある。
    3. 生産における再現性 (量的な生産性が保証されている) がある。
    4. 経時変化 : 一定の環境下での変化が既知で、再現性良く生じる。
  3. NIMSが開発した新規ナノ物質であるカーボンナノケージをNIMS認証の「参考物質」として一般への配布準備が整いましたので、取得方法を含めてお知らせいたします。

    物質番号 :
    NIMS STRM2007 - 1001a
    物質名称 :
    カーボンナノケージ
    物質概要 :
    この物質は、純粋かつ低密度なメソ多孔性 (※1) カーボン粒子である。従来の材料にはない大きな比表面積を持ち (活性炭の2倍程度) 、次のような広い範囲の用途に適用できる可能性がある。<記 : 大小様々な有機・生体分子の吸着・分離、水素貯蔵、陽極電極の支持材料、エネルギー貯蔵、電気二重層キャパシタ (コンデンサ) 、触媒担持材料、など>
    標準となる特性 (4計測機関での計測値平均値、範囲) :
    比表面積=1.65±0.10×103m2/g
    固有細孔容積=2.26±0.23cm3/g
    利用法 :
    粉体特性計測時の標準試料。特性を活かした用途の検討。
    ※1 : 均一で規則的な細孔 (メソ孔 : 直径 2~50 nm の細孔) を持つ物質
    当面は無料にて配布しておりますので、是非ご活用ください。
  4. 取得方法 : 取得申請書 (別添) に必要事項を記入・捺印のうえ提出願います。