‘生命の起源’有機分子は隕石の海洋爆撃によって生成した !

固体炭素・鉄・水・窒素ガスからの生物有機分子の生成を衝撃実験で証明

2008.12.08


独立行政法人物質・材料研究機構
東北大学大学院理学研究科

NIMSの中澤 弘基 名誉フェローらは東北大学大学院理学研究科と共同で、40~38億年前頃に頻繁にあった隕石の海洋爆撃の際の化学反応を模擬した実験で、など生物有機分子およびその前駆体の生成を確認した。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構の中澤 弘基 名誉フェローらは東北大学大学院理学研究科と共同で、炭素 (固体) ・鉄・ニッケル・水・窒素ガスをステンレスカプセルに詰め、高速の飛翔体を衝突させた後カプセルを回収し、生成物を分析して、グリシン (アミノ酸) 、各種アミン、同カルボン酸 (脂肪酸) など生物有機分子およびその前駆体の生成を確認した。

この実験は、初期地球に海が出現した後、40~38億年前頃に頻繁にあった隕石の海洋爆撃の際の化学反応を模擬したもので、生命の起源の端緒となる生物有機分子の起源を強く示唆している。

掲載論文 :
Biomolecule formation by oceanic impacts on early Earth,
著者 :
Furukawa, Y.1), Sekine, T.2), Oba, M.1), Kakegawa, T1). and Nakazawa, H2).,
  1. 東北大学大学院理学研究科地球物質科学専攻
  2. 独立行政法人物質・材料研究機構
投稿誌 :
Nature Geoscience,1月号、ページ未定、電子版2008年12月8日AM3:00 (日本時間) 掲載予定、報道解禁12月8日AM3:00以降。

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プレス資料中の図: 本研究により実証した有機物生成仮説