単分子配線法の開発に成功

究極の微小デバイス、単分子デバイスの実現へ道

2011.05.06


独立行政法人物質・材料研究機構

NIMS国際ナノアーキテクトニクス研究拠点は、JST、バーゼル大学 (スイス) 、ユーリヒ総合研究機構 (ドイツ) およびカリフォルニア大学ロサンゼルス校 (アメリカ) と共同で、個々の有機分子に導電性高分子を一本ずつ配線できる画期的な方法を開発した。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 潮田 資勝) 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の大川 祐司 研究者、青野 正和 拠点長らの研究チームは、独立行政法人科学技術振興機構、バーゼル大学 (スイス) 、ユーリヒ総合研究機構 (ドイツ) およびカリフォルニア大学ロサンゼルス校 (アメリカ) と共同で、個々の有機分子に導電性高分子を一本ずつ配線できる画期的な方法を開発した。化学的ハンダづけと名付けたこの方法により、究極の微小デバイスである、有機単分子をエレクトロニクス素子として用いる単分子デバイス回路の実現に道が開かれた。

「プレス資料中の図2:機能性有機分子 (フタロシアニン) への化学的ハンダづけを行ったデモンストレーション。分子膜にフタロシアニンをのせた初期状態 (図左) 、一つのフタロシアニン分子に導電性高分子を一本 (図中) および二本 (図右) 接続した後の状態をそれぞれ走査トンネル顕微鏡で観察した。生成した導電性高分子は明るい線として像に現れる。」の画像

プレス資料中の図2:機能性有機分子 (フタロシアニン) への化学的ハンダづけを行ったデモンストレーション。分子膜にフタロシアニンをのせた初期状態 (図左) 、一つのフタロシアニン分子に導電性高分子を一本 (図中) および二本 (図右) 接続した後の状態をそれぞれ走査トンネル顕微鏡で観察した。生成した導電性高分子は明るい線として像に現れる。