世界最高性能のナノ誘電体膜

ナノのオーダーメイドで組成・構造・特性を自由自在

2011.07.14


独立行政法人物質・材料研究機構
独立行政法人科学技術振興機構

NIMSの国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (MANA) の研究グループは、分子レベルの薄さ (厚み : 1ナノメートル) の酸化物ナノ結晶 (ナノシート) において、化学組成と構造を自由自在に制御する精密ドーピング技術を開発しました。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 潮田 資勝) 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (拠点長 : 青野 正和) の長田 実 MANA研究者、佐々木 高義 主任研究者らの研究グループは、分子レベルの薄さ (厚み : 1ナノメートル) の酸化物ナノ結晶 (ナノシート) において、化学組成と構造を自由自在に制御する精密ドーピング技術を開発しました。さらに、この技術を誘電性ナノシートに応用することで、自在な特性制御を実現し、ナノレベルの厚さで世界最高性能の誘電体膜 (誘電率320) の開発に成功しました。これにより、誘電体素子のさらなる小型化と大容量化が可能となり、次世代の大容量コンデンサ素子やメモリ素子開発への新しい道が開けました。

本研究は、独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業チーム型研究 (CREST) 「ナノ科学を基盤とした革新的製造技術の創成」研究領域 (研究総括 : 堀池靖浩) における研究課題「無機ナノシートを用いた次世代エレクトロニクス用ナノ材料/製造プロセスの開発」 (研究代表者 : 佐々木 高義) の一環として行われたものです。

「プレス資料中の図2: チタン・ニオブ酸化物ナノシートの原子間力顕微鏡像 (左) とナノシート積層膜の断面透過型電子顕微鏡写真 (右)」の画像

プレス資料中の図2:
チタン・ニオブ酸化物ナノシートの原子間力顕微鏡像 (左) とナノシート積層膜の断面透過型電子顕微鏡写真 (右)